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>札幌北光教会/トップ  >牧師紹介・説教  >からしだね  >2024年9月17日


数年前、礼拝についての学びをした時にもお話したことですが、北光教会の礼拝では「頌栄」以外の賛美では「アーメン」を歌っていません。初期キリスト教会は、賛美の際、ユダヤ教の伝統を継承して詩編を用いていましたが、ユダヤ教との区別を意識して詩編の後に父・子・聖霊なる三位一体の神を称える「頌栄」を歌い、その際「アーメン」を唱和していました。「アーメン」は頌栄とセットだったのです。4世紀以降、教会や個人による讃美歌が沢山創作されましたが、それらに「アーメン」はついていません。これは宗教改革期に至っても同様で、ルターのコラールにもカルヴァンの詩編歌にも「アーメン」はありません。

19世紀、英国国教会のオクスフォード運動(カトリック的要素を復興させる運動)の一環で、中世の聖歌が英訳された際、どういう訳か頌栄以外の賛美歌にも一律的に「アーメン」が適用されてしまいました(英国国教会は1920年代にこの誤りを認め訂正しました)。その賛美歌集が欧米を経て日本の教会にも伝わったのでした。31年版、54年版の讃美歌改訂委員会は、この誤りを認識しないまま、収録曲すべてにアーメンをつけ、これが日本の教会に定着したという次第なのです。「讃美歌21」に収められている讃美歌の原曲は、ほとんどが「アーメン」なしの曲なのですが、日本の教会に定着した事情を考慮した編集委員会によって、便宜的に、楽譜から切り離した形で、「アーメン」を載せているのです。ということで、北光教会では頌栄のみアーメンを歌っているのです。

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