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>札幌北光教会/トップ  >牧師紹介・説教  >からしだね  >2017年2月6日


先日94歳で召されたNさんは、ユーモアという才能の持ち主でいらっしゃいました。この才能は、愛なくしては発揮されないものだと思います。なぜならユーモアとは、ただおもしろ可笑しい話ができることではなく、相手をそっと思いやる心が秘められているからです。葬儀の中で、会堂長ヤイロの娘の死の現実を前に、主イエスが言われた言葉を説教しました。「こどもは死んだのではない。眠っているのだ」(マタイ5:39)。これを聴いた人々の多くは、イエスをあざ笑いましたが、私は、ここにこそ主イエスの、彼女とその家族を慈しむユーモアがあると思うのです。その言葉はただ滑稽な言葉ではなく、笑顔と希望を与える救いの言葉として響きます。Nさんにも主は告げられます。「あなたは眠っているんだよ」。少々おかしみつつ、Nさんは平安に包まれていることでしょう。復活の朝、目覚めたNさんが主に何とお応えされるのか、そのユーモアたっぷりの言葉を思い巡らしてみたいと思います。

「福音書記者たちは、多くのイエスの言葉を、あまりにも生真面目に受け取ってしまった。そのために、我々はそれらの言葉の底に秘められた元来のユーモアの響きを即座に聞き出すことができなくなっているのではないだろうか。」(『キリスト教と笑い』宮田光雄著)

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